前ページからの続きです。
これまでにコメントいただいた方の中でも、「教室選び」についての話題がとても多かったです。そういったやりとりをさせていただいた方の多くは、楊式を習われている方でした。
(コメントのやりとりについては、「ご質問&コメント」のところもご参照くださいね! )
この楊式太極拳という流派の中の、『楊式太極拳24式(簡化太極拳)』というのが、中国や日本、そして全世界に普及している太極拳の型のようだということを、前ページでも書きました。
もし皆様がご近所の太極拳教室を探された時、生活圏内にいくつかの教室が出てくると思うのですが、そのほとんどが「楊式」を教えているとみていいと思います。
日本で24式と呼ばれているものは、「24式簡化太極拳」といわれるものです。 (「楊式太極拳24式」とも紹介されることがあるようです。) この「24式簡化太極拳」は、1950年代に中国の国家体育委員会が伝統的な楊式太極拳を基本として、入門者にも学びやすいように簡単に再編成したものだそうです。
伝統的な太極拳には、楊式、陳式、呉式などと色々な流派があるそうですが、いずれも型が長いですし難しいようなので、こういった簡単な再編成によって、広く多くの人に親しめるようにしたのだと思います。それが日本に入ってきて広まったようですね。
書店などで日本語の本がたくさん出ていますが、「24式太極拳」と書いているものは、そのほとんどすべてが「24式簡化太極拳(楊式)」とみていいと思います。日本では、この数年で街中でも太極拳教室が増えてきているようですが、どちらかというと中高年向きの健康太極拳教室みたいなものが多いですね。そういった教室はたいていこの「24式簡化太極拳」をメインに教えています。
(※補足です)
ちなみに24式、36式などというように種類が変わってくるのは、誰が編纂したかによるのだそうです。伝統的な太極拳はそうとう型が長いそうで、学ぶにしてはあまりにも難しすぎるとのこと。そこで、中国の体育大学などで太極拳を教えておられる大家の先生方などが、独自に簡略化したりして編纂したものが、現在の24式、36式というような簡化された太極拳として一般に広まっているようです。私はそのように教えてもらいました。
ちなみに、日本には全国各地に「楊名時(ようめいじ)太極道」の教室がありますが、ここで教えているものは「24式簡化太極拳」をさらに独自アレンジしたものらしいので、「24式簡化太極拳」とは似ていますが別ものであると思っておいた方がいいと思います。よくNHK教育で太極拳の講習を放映していますが、時折「楊名時太極道」の講師の方が出演されているときがありますので、ごっちゃにならないように注意してくださいね! 何の流派を習うかというのは後のことを考えると意外と大事なことだと思うので、細かいことですが、こういったことも注意が必要だと思います!
「楊名時太極道」については私もよく知らないのですが、別に悪い意味でここでとりあげているわけではありません。(^^;) 全国的にも教室がたくさんあるようですので、ある意味通いやすいものだと思いますし、1つの選択肢としてもよいと思います!
次のページへ続きます!
|