前回コメント&ご質問いただいたポーキュパインさんから、ふたたびお便りをいただいたので、そのやりとりをこちらにもまとめておきます。私の個人的意見が多分に含みますが、これから太極拳教室に通ってみたいなと思われる方などに参考にしていただければと思います！
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丁寧に教えていただきありがとうございます。私が太極拳を始めた動機は、不整脈を患っていた母親が太極拳を始めてから症状が良くなったことと、ブログの記事にもありましたが昨年ＮＨＫの趣味悠々で太極拳の特集を見て自分もやってみたかったからです。特に渡辺俊哉先生のかっこよさにあこがれたのが一番だと思います。確かあれは陳式と楊式をミックスしたような感じでしたね。
＞＞ （私の教室でも、残念ながら途中でやめてしまわれる方が多かったです、（><））
＞＞ 教室の運営上、途中でやめられる方をなるべく減らさなければならないでしょうから、
＞＞ まだハードルの低い「24式簡化太極拳」からはじめて定着率を上げるという措置は
＞＞ 必要なことなのかもしれません。
＞＞ 裏側にはこういった”大人の事情”があると思われます、、（^^;）
そうですか、逆に私の教室では昨年の４月に入会した人に聞いたところ、私のように陳式の様な迫力ある太極拳をやりたくて来たのに、楊式からやることに納得がいかないで辞めていく若者が結構いたとのことでした。ジャッキー・チェンのような動きが学べると期待してきた若者が幻滅していくみたいです。
現在私は４２なのですが、自分より若い人はほとんどいない状態です。何ともおじさんおばさんたちの健康体操の雰囲気になっていますね。これでは若者たちが入会してくるのを狭めているような気もするのですが・・・・ このへんも考えてくれるといいのですがね。
実は他の教室なのですが、月に二回ほど初心者対象に陳式を教えてくれるところを見つけましたので、そちらへ行って、今の教室と並行して行っていこうかと思っています。しばらく参加したらまた感想などコメントします。
二十四式のＤＶＤはお勧めの大畑裕史さんの『わかりやすさにこだわった・・・』を購入しましたが、陳式のお勧めＤＶＤはありますか？ 教えていただければと思います。
ポーキュパイン
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ポーキュパインさん、こんにちは！ コメントいただいて、ありがとうございました（^^）いろいろと調べておられるご様子。少しでもお役に立てれば嬉しいです☆
＞＞ 不整脈を患っていた母親が太極拳を始めてから症状が良くなった
とのこと。お母様の体調が改善されたこと、本当に良かったですね！！ 私の通っていた（私は現在個人的事情で休んでいますが） 教室でも、体調不安の改善を目的に入会される方が結構おられましたよ。
私自身も太極拳をはじめたきっかけは、持病を改善させるためのヒントをつかみたいということでした。その後持病も改善され、心身の健康に関して自分なりに理解を深めてきました。心身の健康維持の方法と太極拳の関係については本当に興味が尽きません。また、太極拳を続けるうちに太極拳そのものに面白さを感じるようになりました。
＞＞ 昨年ＮＨＫの趣味悠々で太極拳の特集を見て自分もやってみたかったからです。
＞＞ 特に渡辺俊哉先生のかっこよさにあこがれたのが一番だと思います。
＞＞ 確かあれは陳式と楊式をミックスしたような感じでしたね。
とのこと。
ポーキュパインさんが言われるように、最近はNHK教育の番組などの影響で太極拳に興味を持つ若い方が多いようです。確かに渡辺俊哉さんの番組は、カッコ良く紹介されていたようですね（^^）
私はほんの少しチラッと見ただけなのですが、初心者の方には難し過ぎる内容だなあというのが、私の教室でも話題になってました。（初心者の方でなくても難しいと思われます（^^;） あそこまで動けるようになるには、結構な年数練習しないと難しいですね。私もまだまだです（^^;） 頑張ろーっと。。）
NHK教育でよく出演されている陳静さん（中国武術家）と渡辺さんは確かご夫婦で、大阪府の南部のあたりで教室をされているとききましたが、たぶん若い受講者も多いことと思います。
太極拳の教室は日本全国に無数にありますが、一言に「太極拳教室」といっても、先生がどのように型を解釈してどのように教えているかによって、同じ流派（例えば楊式24式、あるいは陳式）であってもまったく別物のような感じになるので、そのあたりが教室選びの難しいところです。
最初のフィーリングが合うかどうかというのは、結構大事かもしれませんね。特に初心者の方の場合はそのあたりの知識もなく入会されてくる方が多いので、教室のミスマッチをできるだけ避けるためにも、色々な教室を見学されてから入会されるのがいいと思います。私もはじめは全く知識がないまま教室見学に行き、ここなら続けられそうだなとフィーリングで決めました。（^^） 結果的にそれがよかったです。
日本の太極拳の環境は、楊式24式をメインとしてゆったりと動く健康太極拳を教える教室が圧倒的多数だと思うので、武術的な要素の濃い本式のカッコいい太極拳を期待している方には物足りないかもしれませんね。（^^;） 動画サイトなどを見ていても、そういった武術太極拳の大会の様子などの動画を見ることが出来ますし、カッコいい太極拳に憧れる方が増えるのも分かるような気がします。（私もどちらかというとカッコいい派手な動きの陳式の方が好きです（笑）） 武術太極拳の教室も探せばかなりあるようなのですが、まだまだ圧倒的に少ないと思います。
ポーキュパインさんが言われるように、若い元気な太極拳愛好者を増やすには、もっと色々な特色の教室が増えることが必要かもしれませんね（^^;） 今後に期待したいところです！
＞＞ ジャッキー・チェンのような動きが学べると期待してきた若者が幻滅していくみたいです。
とのこと。
確かに教室の雰囲気とのミスマッチがおこってしまうのは残念なことですね。私の教室でも、たった数年の間にけっこうな人数の方が途中でやめられていきました。そういった点でも教室運営は大変だなあと思っていました。
もし武術的な要素の濃い本式のカッコいい太極拳を学びたい場合は、遠い教室でも通う価値はあると思います。そういった教室では大会に出たりすることも多いようなので、将来的に太極拳の講師になりたい方などは、そういった教室に通われることが多いようですよ！ ただ相当練習は厳しいみたいです（^^;） 通われている方の意識が相当高いようなので、単なる習い事という意識は捨てた方がいいようです。（私の教室に入会された方が、以前そういった教室にかなり長い間通われていたので、裏話などを少し教えてもらいました。）
カンフーや少林寺拳法のような武術と太極拳が、本質的にどう異なるのかという面は私もよく分かりません。（伝統的な太極拳も本来は武術の１つであり、一説では素手で戦う最強の武術であるときいたことがあります。） ただ、私が思うのは太極拳はカンフーなどのような対戦的な武術として学ぶものではないような気がしてます。上手く説明できてませんが、自分自身の身体の中に宿っている力の流れのようなものを発見したり、それを訓練によって育てていくようなものではないかなあと私は思っています。
私は比較的動きの激しい陳式とゆったりした楊式、気功や長拳を教室で習ってきました。それを通して個人的に思うのは、呼吸の練習や身体を緩めること、下半身の動かし方、重心を安定させる練習などの太極拳の基本の要素を学ぶことが目的であれば、型の種類はあまり重要ではないのではないかということです。
ただ色々な型を学んでみて比較することで、気付きや理解が深まるという面もあると思います。色々な型を長い年月をかけて少しずつ学んでいくこともまたいいことだと思いますよ！（^^） 私はどちらかというと色々なものをかじりたい性格なので（笑）、今後は太極剣などにも挑戦したいと思っています。
＞＞ 実は他の教室なのですが
＞＞ 月に二回ほど初心者対象に陳式を教えてくれるところを見つけましたので
＞＞ そちらへ行って、今の教室と並行して行っていこうかと思っています。
とのこと。
それがいいかもしれませんね（^^） いろいろな教室を受講してみて、フィーリングに合う学び方を少しずつ探っていくのが一番いいと思います！ いい教室でありますように☆
それから陳式DVDについてなのですが、今は何ともいえません。スミマセン（^^;） 楊式の場合は大抵「楊式24式」を教えているのでDVDを見つけやすいのですが、陳式の場合は教室によって何式を教えているのか千差万別だと思われます。
陳式にも24式や36式、48式、88式など（だったかな？間違っていたらすみません。）と色々種類があるそうですので、ポーキュパインさんが通われる教室で一度先生に尋ねてみてくださいね（^^） DVDを買われるのは、その後でもいいと思いますよ！ もし教室で推奨しているDVDがあれば、それが一番いいと思います！
（陳式はDVDの種類があまりないようですね、、（^^;） 日本では陳式はまだまだマイナーな存在だからでしょうね。中国のアマゾンではいくらかあるかもしれません）
あと、陳式に限らずなのですが、太極拳のDVDはあくまでも型の大枠を捉えるための参考として使うのがいいと思います。個人的にはあくまでも型をおおまかに覚えるために使うようにしています。
というのも、例えば同じ「楊式24式」であっても、DVDでの演舞は、あくまでもその演舞者が「楊式24式」をどのように解釈したかが表現されているので、極端にいうと教室の先生の動きと比較した時に、足の運びや重心の位置の移り変わり、腕の位置や目線のもって行き方など、細かな違いが出てくることが多々あります。（どっちが良い悪いというのではありません。）
そのあたりが太極拳が「答えのない武術」といわれる所以だと思いますし、太極拳の奥深さなのだと思います（^^） そういった違いを見つけて先生に質問してみるのもいいかもしれませんね。先生が太極拳をどのように解釈しているのかが、少しずつ分かってくると思います。私が通っていた教室でも、先生を交えてのそういった議論が時々あって、とても面白かったですよ（^^）
（※補足です）
ちなみに24式、36式などというように種類が変わってくるのは、誰が編纂したかによるのだそうです。伝統的な太極拳はそうとう型が長いそうで、学ぶにしてはあまりにも難しすぎるとのこと。そこで、中国の体育大学などで太極拳を教えておられる大家の先生方などが、独自に簡略化して編纂したものが、現在の24式、36式というような簡化された太極拳として一般に広まっているようです。私はそのように教えてもらいました。
書いているうちにすっかり長文になってしまってすみません。うんちくが多くなってしまって反省（^^;） でも、いつもこんなに堅苦しいことを考えているわけではなく、ゆったりノンビリと太極拳を楽しんでおります！
またいつでもご質問やコメントいただければと思います（^^） 私も書くことで色々と考えがまとまってくるので面白いです！！ お互いに太極拳ライフを楽しみましょう！
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